オーバーラップ

先月雑誌に執筆させて頂いた時に書いたのですが、
「生きていることを実感するために、公演に足を運ぶ」
そんな気持ちの、昨日と今日の「インプット」記録。

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昨日はTADウィンドシンフォニー(吹奏楽)を聴きました。
これはもう、手放しに楽しかった!
たとえ、その日の朝までその日の演目のことを、なーんにも知らなかったとしても(笑)
音楽は、聴けば分かるもの。分かるって、感じるってことですが。

吹奏楽っていうジャンルは、迫力・大音響・超絶技巧・いろんな打楽器など、
だれにも分かりやすく、楽しく聴ける要素を持っています。
その上、弦楽合奏に比べて、
音の綾がよりクリアに聞こえてくるのも、よいところ☆

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今日はセルリアンタワー能楽堂でバロックオペラ、見てきました。
(ネタばれの可能性あり。これからいらっしゃる方は読まないことをオススメします!)

背景に松がそびえる能舞台。コテコテの和空間に鳴り響くバロックの響きや
和服で歌われるイタリア語などに、
最初は正直、違和感を感じていましたが、それも、ものの10分で吹っ飛びました!

見どころの一つとして、一生忘れないと思われる印象的な場面があります。
それは、2演目目。アクテオン(主人公)の最後の方のソロ。
女神の怒りを買ったアクテオンが、罰として鹿に姿を変えられ、
水に映ったわが身を見て、嘆き悲しむシーン。

そこで、バロックオケの音楽と、能管の音色と、能楽師による所作とのトリプルパンチで、
「悲しみ」という言葉では穏やか過ぎる
サイレントで激しい「慟哭」が襲ってきました。

自分がどんな音で、どんな所作で、何を感じるのか・・・
そうした感性が自動的に総動員され、
自分の内面で、「洋」の部分と、「和」の部分が
オーバーラップした瞬間。
この瞬間に、日本人に生まれて、西洋音楽をやってて、良かった、と思ったのです。
こういうルーツを持った自分にしか結ばれない心象風景が、
私の心の中には、結ばれていたと思うのです。

舞台&衣装は贅沢だし、笑あり涙あり、
心も知性も刺激される、いい公演です。オススメ!(来週も公演あります!)
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by cembalonko | 2011-06-18 23:34 | 日々のいろいろ | Comments(0)