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武満徹作曲賞本選演奏会に行ってきました。

毎年、たった一人の審査員によって新作のオーケストラ作品が選ばれる現代音楽のコンクール。
本選に選ばれた4作品が、杉山洋一指揮、東京フィルハーモニー交響楽団によって演奏されました。

今年の審査員は、ペーテル・エトヴェシュ。

どんなに新しいサウンドがするのだろう・・・と思って行ってみましたら、
4作品、それぞれ個性的なのだけれど、意外と似ていたな、という印象。
特に、打楽器群の使い方とか・・・(チューブラーベルを何かと組み合わせるの、好きよね♪)

でも、良かったな、と思ったことは、オーケストラらしい響きを壊すようなことはされていなかったこと。
難解、とは思っても、醜い、と感じた瞬間が無かったこと。
これは、東フィルの演奏が素晴らしかったことに、大いに頼っていると思います♪

順を追って感想です。

最初のドイツ人の作品は骨太な印象。
休憩を挟んで日本人の作品。
初めはなんて「光」を感じる響きだろう、と思ったけれど、
曲が進むに連れて複雑すぎて私の脳内でホワイトノイズが発生・・・
悔しいからもう一度聴きたいと思った。
3番目のイタリア人の作品は、やっぱり洒落てるし、センスあるなーと(俗っぽくてスミマセン)
ダンテの詩の一節をモチーフにしていたので、分かりやすかったかも。
またまた休憩を挟んで、最後のタイ人の作品が、一番東洋的な感じがしました。

今回の4作品は、私にとって、現代音楽もこういうのなら面白い!と感じさせてくれるものでした。

なんとかゴーチさんのお陰で「現代音楽」にちょっぴり興味を持った人は少なくないはず。
せっかくなら、こういう筋金入りの「本物」を聴きにコンサートホールに足を運んでみては?

入場料たった1000円で、産まれたての作品が初めて「音になる」瞬間を、
生みの親=作曲者のドキドキ感と共に共有できたのは、
ものすごくエキサイティングな体験でした。

by cembalonko | 2014-05-25 22:42 | 日々のいろいろ | Comments(0)