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母の誕生日

昨日、母の誕生日だったので、
今日、家に招待しました。
日本に戻ってきて、一年たったのに、
母が来たのは初めて!

演奏会の余波で荒れていた家の中を片付け、
お料理も一応、気取った感じに見えるように、作ってみました。
母の誕生日_f0018790_0183858.jpg
コンソメのジュレ イクラ添え


さて、母が帰った後、
NHKの「プロフェッショナル」という番組で、
ある花火師のことをやっていました。

花火の技術は、門外不出なため、
その方は、19年かかって、自分自身で試行錯誤を重ね、
ようやく納得のいく花火を作れるようになったとか。
19年・・・この長い長い、同業者にけなされ続けた日々。
その中で、文字通り、寝食を忘れて花火作りに打ち込んだ、
真の「職人」の語る言葉には、
一つ一つに、尺玉のような重みがありました。

例の花火師は、「いさぎよいこと」が、いいことだと言っていました。
花火は、一瞬で消えてしまうからこそ、心に残るのだと。

「迷いがあるときには、良い物が出来ない」
「昨日よりも良い物を作るのが、職人たるもの」
(正確に覚えていませんが・・・意味的にはこんな感じ)
なにか、一語一語に、襟を正されるように感じました。

今年、久しぶりに、日本の花火を
団地の非常階段から眺めていた時、思いました。
こんなにも多くの人の、誰の心にも幸せを運べるもの、
辛い現実を忘れさせる時を持たせてくれるものは、
何て、素晴らしいのだろう、って。
今日、多くの人の夏の「夢」を、
自身の指先から生み出す職人の姿に、
心動かされる理由が分かりました。
夜空に咲く花には、一玉一玉、
職人の魂がこもっているから。

最後にもうひとつ・・・
「技術以外に必要なものは、素直な心」

by cembalonko | 2006-09-01 00:31 | 日々のいろいろ | Comments(0)