お別れ

弔事は苦手である。
いや、得意な人がいたらそれは、ギリシャの泣き女くらいだろう。

旅立つ魂は、この世に未練はないのだろう、と私は信じる。
だから、お別れは言いやすい。
でも、遺された人の悲しみを心に刻むのは、本当に本当に辛いことだ。

同世代の男性が亡くなった。
学生時代に参加していた、M合唱団の団員で、
団内結婚で、奥様のEさんも知っている。
一度、お宅に泊めていただいたことがあった。

お焼香をする時に、私とほとんど変わらない年齢で
喪主となったEさんの顔が見えた途端・・・

もう、だめだった。
遺されたのが、娘だろうが妻だろうが母親だろうが、
こういうとき、自分なんか一番悲しくないから
泣いちゃいけない、と言い聞かせても、
私の涙腺は止まってはくれないのだ。
焼香台を前に、一生懸命目を上に向けて
すごい変な顔をしていたに違いない。

赤羽まで帰ってくるまで、
コンタクトが曇るくらい、止まらなかった涙。
もし、私が涙を流すことで、
一番悲しい思いをしている方たちの辛さが
少しでも和らげられるのだったら、
私はいくらでも、泣き続けたい、と思った。
でも、できることはもっと他にあるのだよね。
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by cembalonko | 2007-12-15 23:32 | 日々のいろいろ | Comments(0)