5月28日(日)に開催しました
「ケーテンのバッハと宮廷音楽~バッハ時代の歴史的再現料理つきレクチャーコンサート~」
無事に終了いたしました。
ご来場いただいた皆様には、心より御礼申し上げます。
そしてサプライズ・ゲストとしてご登場いただいたバロックダンスの平山絢子先生、
歴史的再現料理の調理担当の「音食紀行」遠藤雅司さん、
受付を快く引き受けてくださった田村早樹子さん、
最後に演奏で会を盛り上げてくれたバロックランチの会の皆さん、
皆様方のご協力がなければ、この会は実現しませんでした。
いろいろな条件が整わない中、最大限のお力を貸してくださり、
本当にありがとうございました。
このあと、すごく長文です。ご興味がある方はどうぞ・・・
この日は公開講座の前の10:30から12:30まで、非公開の演奏ワークショップ「バロックランチの会 in 要町!」を催しました。「管弦楽組曲」をテーマとし、組曲に含まれる舞曲の中からガヴォット・メヌエット・ブレを取り上げました。
ワークショップの様子
初めにJ.=B.リュリ作曲の、実際に舞踏の振付がされている曲を、
参加者の弦楽器・管楽器の演奏家の皆さんと練習。
そこでバロックダンスの平山絢子先生にご登場いただき、
舞踏のステップから見た演奏法のヒントなどを解説していただきました。
平山先生とバロックダンスの基本の動きを練習中!
基本的なバロックダンスの動き
(膝を曲げて上体を低くする、もとにもどる、膝を伸ばして状態を高くする)を練習したり、
合奏を半分に分け、半分が演奏するのに合わせてもう半分が舞曲のステップを踏んで合わせてみたり。
一拍目に上体が上がるのか、下がるのか、跳躍したあとに片足で着地するのか両足でするのか、
そんなことで、拍のとらえ方が全く変わり、それが各舞曲のキャラクターを作っていることが良く分かりました。
その後、J.S.バッハ《管弦楽組曲第1番》より同じ3つの舞曲を、
平山先生にアドバイスをいただきながら練習し、午前の部は終了しました。
ワークショップにご参加の皆様と
14:00からのレクチャーコンサートは、初めにケーテンの位置を広域地図で確認。
その後ケーテンの街の地図を見ながら、バッハが住んだ家やケーテンの教会、
宮廷の内部の様子などをスライド画像で見ていきました。
バッハがケーテンで書いた主要作品を紹介し、
その中からケーテン候レオポルトの誕生日のために書いた
世俗カンタータ《いとも尊きレオポルト候よ》の曲例を聴きました。
(実際の音源はライプツィヒ時代に改作した教会カンタータ《高められた肉と血よ》BWV173を使用)
ここまでで45分経過。いよいよお待ちかね、歴史的再現料理のコーナー!
お料理の説明をする遠藤さん
「音食紀行」遠藤シェフはこの日の朝、なんと4kgもの牛もも肉を煮込んでくださったのだとか。
メニューは ①アイゼナハ風焼きソーセージとりんごの煮込み
②牛肉の赤ワイン煮(ライプツィヒの料理本1745年より)
③ドイツパン5種類 ④フレーバーウォーター。
想像していたよりもたっぷりの量を作ってくださったので、
ご来場の皆様には充分召し上がっていただけたのではないでしょうか。
後半は、チェンバロ独奏でフランス組曲第6番からアルマンド・サラバンド・ガヴォット・ジグを演奏。
このサラバンドとガヴォットに、平山先生にダンスの振付をお願いして踊っていただきました。
少しの解説をはさみ、最後はバロックランチの会アンサンブルの皆さんと、
午前のワークショップでも取り上げた《管弦楽組曲第1番》からガヴォット・メヌエット・ブレを演奏しました。
アンコールにブランデンブルク協奏曲第5番第1楽章のチェンバロのカデンツァから最後まで演奏しました。
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主催者として・・・前半、歌詞対訳のワードファイルが拡大できない状態になったとか、
お料理を召し上がっていただく時間を少なく見積もり過ぎていて、
後半予定していたお話をほとんどをカットしなければならなったなど、
想定外のこともありましたが、
音楽とともに、その音楽が鳴り響いていた時代を包括的に再現するような催しをしたい、
という「夢」に一歩近づけて、本当に幸せな気持ちでした。
繰り返しになりますが、力を貸してくださった方々、
興味を持ってご来場くださった皆様方がいたからこそ、実現できたことです。
初めてのことばかりで、至らない点も多かったと思います。
いらしてくださった皆様方には、今後のために、
忌憚のないご意見・ご感想を頂ければ幸いに存じます。
(写真を使わせていただいたみなさま、ありがとうございました)